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マーラー:交響曲第2番「復活」&第4番
エソテリック 独占販売

2016年6月10日 発売
限定 3,500 セット
好評により限定数量を完売いたしました。
(2016年6月22日)

品番:ESSG-90141/42(2枚組)
仕様:Super Audio CDハイブリッド
定価:6,286円+税
POS:4907034 221066
レーベル:DG(ドイツ・グラモフォン)
音源提供:ユニバーサルミュージック合同会社
ジャンル:交響曲

DSD MASTERING/
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

“Super Audio CD“と“DSD”は登録商標です。

Master Sound Works

今回の作品は、ESOTERIC定評の丁寧なマスタリング作業によってSuper Audio CD化され、音質の向上はもとより、作品が本来備えた音楽的魅力を改めて浮き彫りにし、新たなる感動を約束するものに仕上がっています。このSuper Audio CDハイブリッド・ソフトはエソテリック株式会社の独占販売で、主にオーディオ販売店にて限定3,500セット販売されます。

マーラー演奏・録音史上において計り知れない意義を持つアバドのマーラー演奏

惜しくも2014年1月20日、80歳で亡くなったイタリアの名指揮者クラウディオ・アバド(1922-2014)。当シリーズではこれまでも、メンデルスゾーン「真夏の夜の夢&イタリア」、「ジルヴェスター・コンサート」、ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ&プルチネルラ」、ロッシーニ「セビリャの理髪師」などのアナログ〜デジタル時代の名盤をSuper Audio CDハイブリッド化して参りましたが、今回は1976年と77年に録音されたマーラーの交響曲第2番「復活」と第4番という、これまたアバドのディスコグラフィー上、最も重要な名演を最高の状態でSuper Audio CDハイブリッド・ソフト化いたします。
これらは、アバドが1976年から1994年までほぼ20年をかけて完成させた彼の第1次「マーラー:交響曲全集」で最初に録音された2曲であり、マーラー演奏・録音史上においても計り知れない意義をもった演奏でもありました。

ユダヤの血のくびきから解放した第3世代によるマーラー

マーラーの交響曲は、まずマーラー自身が指揮者として各地で演奏し、さらに1911年にマーラーが死去してからは、ブルーノ・ワルター、オスカー・フリート、オットー・クレンペラーなど、主に作曲者と直接かかわりのあった19世紀生まれの弟子筋にあたるユダヤ系の指揮者たちによって広められ、20世紀前半の演奏伝統が形成されていきました。
第2次大戦後その伝統を引き継いだ代表的な音楽家はアメリカ人のレナード・バーンスタインであり、「ユダヤの血の共感」ともいうべき濃厚な演奏解釈こそがマーラーの本質を伝えるものだというイメージが作り上げられていく一方で、さらにその次の世代の音楽家は、そうした民族的共感を超えて、マーラー作品の精緻なオーケストレーションに目を向け、過度な感情移入を加えずに作品の姿をあるがままに提示する演奏を行なうようになりました。そうしたマーラー演奏の第3世代の代表的な指揮者の一人がクラウディオ・アバドだったのです。

アバドの指揮者としての里程標となったマーラー

1956年からウィーン国立音大に留学したアバドは、第2次大戦で瓦礫と化したウィーンの街が力強く復興していく時代にブルーノ・ワルター晩年の指揮を身近に見ることができた世代でもあり(ワルターの指揮でモーツァルト「レクイエム」の合唱にも参加しています)、また1960年のマーラー生誕100年を身近に体験することにもなりました。
そして1958年、タングルウッドでの指揮者コンクールでクーセヴィツキー賞を受賞し、さらに1963年のミトロプーロス指揮者コンクールで優勝したアバドが1965年のザルツブルク音楽祭デビューで取り上げたのがマーラーの交響曲第2番「復活」でした。ウィーン・フィルを指揮したこの「復活」はセンセーショナルな成功を収め、直ちに翌年のウィーン・フィルの定期に招かれるなど彼の国際的なキャリアを開くきっかけとなった重要な演奏でした。
さらにマーラー指揮者としては、イタリア国内のみならず、1967年のウィーン芸術週間で開催されたマーラー交響曲全曲演奏にも招かれ、難曲・第6番を担当するなど、その名声を高めていきます。

満を持して開始されたマーラー録音

アバドは1960年代後半からウィーン・フィルやロンドン交響楽団と英デッカに録音を開始し、1970年代に入るとドイツ・グラモフォンにも次々と録音を行なうようになりましたが、アバドと同世代で同じマーラー演奏の第3世代でもあるメータやマゼールが早々とマーラーの録音を手掛けたのとは対照的に、アバドは時を待ち、ようやく1976年になってから、当時ショルティのもとで客演指揮者待遇にあったシカゴ交響楽団とともに初めてマーラーの交響曲の録音を行ないました。それが今回Super Audio CDハイブリッド化される交響曲第2番「復活」です。
1965年のザルツブルク音楽祭での圧倒的な成功から10年を経て、アバドの解釈はさらに精緻を極め、ショルティ時代の真っただ中にあって恐るべきパワーとヴィルトゥオジティを備えた機能的オーケストラに変貌を遂げていたシカゴ響を起用することで、マーラーの複雑なオーケストレーションが圧倒的な精度で再現されています。当時のレコード評にもあるように、特に緊張感に満ちた弱音領域のデリケートな表現力はこの時期のアバドならではといえるでしょう。マーラーが書き込んだ極端な表現主義的指示(弦のポルタメント、テンポの急激な変化、特定の楽器のバランスを突出させるなど)を文字通り遵守するのではなく、全体の響きの中で調和させたアバドの解釈は、1980年代になって本格的に花開く世界的なマーラー・ブームの中で、LPジャケットを飾ったカラフルな孔雀羽の写真、ユーゲントシュティール風のフォントとともに、マーラー交響曲解釈の一つのスタンダードとなったのでした。

DGによる初期シカゴ録音の精華・第2番

シカゴ交響楽団はLP初期以降マルティノン時代までRCAの専属でしたが、1969年のショルティの音楽監督就任によってデッカに移籍し、デッカによる明晰な録音が大きな話題を呼ぶようになります。ドイツ・グラモフォンもアメリカ市場でのシェア拡大を目指し、ボストン交響楽団やサンフランシスコ交響楽団に続いて1972年からシカゴ交響楽団との録音を開始し、バレンボイム指揮のブルックナーやシューマンと並行して収録されたのがアバドによるマーラーでした(第2番「復活」のあと、第5番と「亡き子をしのぶ歌」、第6番、第1番、第7番の4曲が収録されています)。
同時期に進行していたショルティ指揮のデッカ録音によるマーラー全集がマルチマイクによって細部を明晰に拾い、豪壮な迫力を感じさせるあざといまでの人工的な音作りであったのと比較すると、DG録音はサウンドステージのパースペクティヴをより広く設計し、コンサートプレゼンスを思わせる拡がりの中で全体のマスの響きと細部のソロのバランスを絶妙なタイミングで両立させている点に特徴があります。この「復活」の録音会場は1912年に建設され、1966年のオーケストラ・ホールの改装による音響効果の悪化でシカゴ響の録音に使われるようになったメディナ・テンプルですが、3階4200席を擁した広大な空間は、シカゴ響の本拠地であったオーケストストラ・ホールのドライで引き締まった響きとは異なり、2人の独唱、混声合唱と巨大な編成のオーケストラによるマーラー「復活」のような作品に相応しいゆとりのあるサウンドを無理なく作り出すことができる環境でもありました。また「復活」では第5楽章で「遠くから」と指示された別働隊のバンダが起用されますが、この録音ではそうした遠近感の差異も見事に再現されています。

ウィーン・フィルとの蜜月を告げる第4番

翌年ウィーン・フィルと録音された交響曲第4番も、第2番に劣らぬ名演といえるでしょう。1965年のザルツブルク音楽祭以来、ウィーン・フィルは若手指揮者のホープであったアバドと共演を重ね、1970年代後半にはアバドが首席指揮者待遇ともいえるほどの存在になっていました。その蜜月ぶりを伝えるのが1977年録音の第4番で、第2番におけるシカゴ響の機能性とは異なるウィーン・フィルのしなやかで香り高く濃厚なサウンドが生かされているのが最も大きな特徴と言えるでしょう。
アバドの第1次マーラー全集では、この後第3番と第9番・第10番でウィーン・フィルが起用されていますが、まさに作品によって最適なオーケストラを振り分けたプロジェクトであったことが実感できます。録音はウィーンの最も有名なコンサートホール、ムジークフェラインザールで行なわれています。ドイツ・グラモフォンにとっては馴染みの録音会場であり、最適のマイク・ポジションやバランスの作り方を熟知した名手ギュンター・ヘルマンスの練達の業が光っています。シカゴ録音よりも各パートが大きくクローズアップされている(例えば、頻出するソロを見事に弾いているコンマスのゲルハルト・ヘッツェルや終楽章で登場するフォン・シュターデの独唱)のも、室内楽的ともいえるこの交響曲の特性をよく捉えた音作りといえるでしょう。

最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現

アバドは1994年のベルリン・フィルとの交響曲第8番のライヴ録音をもってマーラー交響曲全曲の録音を一端終えていますが、その5年前のベルリン・フィル音楽監督に就任した1989年から再録音を開始しており、2005年にデジタル録音による第2次全集を完成させています。さらに2003年からはルツェルン音楽祭でマーラー・チクルスを開始し、2014年までに第8番を除く8曲と第10番アダージョが映像によって収録され未完の第3次全集となりました(第2番はDGからCD化されています)。
年代を経ることに円熟味を深め、テンポも早まり、余分なものが削ぎ落とされていったアバドのマーラー演奏ですが、その出発点となった1970年代の第2番・第4番2曲を新たなリマスターで今振り返ることは大きな意味を持つといえましょう。交響曲第2番・第4番ともにアナログ最後期・完熟期らしい見事なサウンドであり、CD時代に入ってからもごく初期にCD化され、さらにOIBPでもリマスターされています。また第4番に関しては2012年にシングルレイヤーのSuper Audio CDでも復刻されています。
今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、新たにアナログマスターよりトランスファーした音源を使用しています。これまでのESOTERIC企画同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、DAコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターに、入念に調整されたESOTERICブランドの最高級機材を投入、またMEXELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。

『アバドの集中力の強さを端的に示し、アバドのマーラー・シリーズの中でも特に傑出した演奏』(交響曲第2番) 『音色は透明、表情は若々しくフレッシュで、歌の美しさとさわやかさも群を抜き、終始はつらつとしたリズムが音楽を支えている』(交響曲第4番)

「(アバドが1970年代に録音したマーラーの)ディスクできける演奏で特徴的なのは、常に作品に対して真摯な姿勢をくずさないアバドならではの、マーラーの音楽のうちの身振りの大きさをおさえた、しかし細心の注意のもとに音楽の本質に迫った表現である。アバドによるマーラー演奏でもっとも際立っているのは、弱音で奏される部分の緊張感にとんだ響きである。(・・・)そのようなアバドのマーラーであるから、演奏としての派手さにはいくぶんかけるところがあるものの、静かに音楽に耳をすます聴き手にとっては、語ることの多いものになる。」

(黒田恭一、『レコード芸術別冊・演奏家別クラシック・レコード・ブック指揮者編』、1987年)

◎交響曲第2番

「アバドの集中力の強さを端的に示した演奏といえるだろう。とりわけ弱音の緊迫感が凄い。弱音をただの弱い音にしていないところがアバドだというべきだろう。ここでアバドがシカゴ交響楽団を指揮してもたらす弱音は、聴き手を窒息させかねないほどのものである。そのような極度にはりつめた弱音が一方にあるからこそ、もう一方での大きな盛り上がりもこけおどしに終わらず、真実味を帯びる。アバドのマーラー・シリーズの中でも特に傑出した演奏といっていいように思う。」

(黒田恭一、『レコード芸術別冊・クラシック・レコード・ブックVOL.2交響曲編』、1985年)

◎交響曲第4番

「室内楽的なすっきりした響きで奏でられる第1楽章に、早くもアバドの持ち味がはっきり出ている。音色は透明、表情は若々しくフレッシュで、歌の美しさとさわやかさも群を抜き、終始はつらつとしたリズムが音楽を支えている。音響的な陶酔に溺れぬ知的な目配りもいかにもこの指揮者らしい、続くスケルツォではきわめて緻密な音色の処理とテンポのデリケートな動きにアバドの非凡な才能を感じるが、中にはあっさりしすぎという意見もあるかもしれない。第3、第4楽章の美しさは無類。」

(大木正純、『レコード芸術別冊・クラシック・レコード・ブックVOL.2交響曲編』、1985年)

「ウィーン・フィルはふくよかで、たっぷりの情感で、マーラーの束の間の夢を実現させる。アバドの指揮も巧みなのだけれど、むしろウィーン・フィルがかまわず演奏してしまう甘い幸福を、止めないでいるというように思える。アイロニーには眼がないアバドなのに、ここではそれを捨てさることによる成功が聴ける。」

(堀内修、『クラシック名盤大全交響曲編』、1998年)

「アバドの指揮で聴くべきはアダージョ楽章だ。彼はウィーンで勉強したせいか、ウィーン気質を肌身で感じているかのような演奏をしている。この楽章はウィーン世紀末のユーゲントシュティール風の唐草模様と爛熟した頽廃にどっぷりと身をひたし、紅色の油膜のようなねっとりとした流動に感溺して、夢とうつつのあいだを行き来しながら恍惚としてただよい、その先に待つ崩落と奈落の淵に吸い寄せられていく。そしてクライマックスに達したかのようにその淵から落下する。麻薬吸引にとりつかれた「堕ちる感覚」さながら。おそらくこのような頽廃美に身を委ねながら、その淵から不死鳥のように蘇ってこられるのはVPOをおいてほかにないだろう。

(喜多尾道冬、『最新版クラシック名盤大全 交響曲・管弦楽曲編』、2015年)

収録曲
DISC 1 [ESSG-90141]

グスタフ・マーラー

交響曲 第4番 ト長調
1. 第1楽章:中庸の速さで、速すぎずに
2. 第2楽章:落ち着いたテンポで、慌ただしくなく
3. 第3楽章:静かに、少しゆるやかに
4. 第4楽章:非常に心地よく(ソプラノ・ソロ)
歌詞:天上の生活「我らは天上の喜びを味わい」(「子供の不思議な角笛」より)

交響曲 第2番 ハ短調 「復活」(その1)
5. 第1楽章:アレグロ・マエストーソ。まじめで荘厳な表現で一貫して
6. 非常にゆったりとくつろいで(第117小節)
7. 非常にゆっくりと開始する(第254小節)
DISC 2 [ESSG-90142]

交響曲 第2番 ハ短調 「復活」(その2)
1. 第2楽章:アンダンテ・モデラート。きわめてくつろいで、急がずに
2. 第3楽章:スケルツォ。静かに流れるような動きで
3. 第4楽章:「原光」きわめて荘重に、しかし素朴に(コントラルト・ソロ)
歌詞:「赤い小さな薔薇よ」(「子供の不思議な角笛」より)
4. 第5楽章:スケルツォのテンポで、荒々しく突進するように
5. ゆっくりと(第43小節)
6. 最初は非常に控えめに(第97小節)
7. 再び非常に幅広く(第143小節)
8. マエストーソ。非常に控えめに(第191小節)
9. 再び控えめに(第325小節)
10. ゆっくりと。常にさらに控えめに(第418小節)
11. 非常にゆっくりと、かつ伸ばして(第447小節)
12. ゆっくりと、神秘的に(第472小節)(合唱とソプラノ)
歌詞:「よみがえるだろう、そう、よみがえるだろう」
13. 少し動きをもって(第560小節)(コントラルト、ソプラノ)
歌詞:「おお、信じるがいい、わが心よ、信じるがいい」
14. 再び控えめに(第617小節)(合唱とコントラルト、ソプラノとコントラルト、合唱)
歌詞:「生まれ出たものは、必ず滅びる」
(クロップシュトック「復活」による)
演奏
[交響曲 第4番]
フレデリカ・フォン・シュターデ(メッゾ・ソプラノ)
ゲルハルト・ヘッツェル(ヴァイオリン独奏)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

[交響曲 第2番]
キャロル・ネブレット(ソプラノ)
マリリン・ホーン(コントラルト)
シカゴ・シンフォニー・コーラス
シカゴ交響楽団
指揮:クラウディオ・アバド
[録音]

1976年2月、シカゴ、メディナ・テンプル(交響曲第2番)、1977年5月、ウィーン、ムジークフェラインザール(交響曲第4番)

[初出]

[交響曲第2番]2707094(1977年)、[交響曲第4番]2530966(1978年)

[日本盤初出]

[交響曲第2番]MG8243〜4(1977年9月)、[交響曲第4番]MG1146(1978年9月)

[オリジナル・レコーディング]
[プロデューサー]

ライナー・ブロック

[バランス・エンジニア]

ハインツ・ヴィルトハーゲン(交響曲第2番)、ギュンター・ヘルマンス(交響曲第4番)

[レコーディング・エンジニア]

フォルカー・マルティン(交響曲第4番)

[Super Audio CDプロデューサー]

大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CDリマスタリング・エンジニア]

杉本一家(ビクタークリエイティブメディア株式会社、マスタリングセンター)

[Super Audio CDオーサリング]

藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説]

諸石幸生 黒田恭一

[企画/販売]

エソテリック株式会社

[企画/協力]

東京電化株式会社

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