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エソテリック 独占販売

生産終了いたしました。流通在庫のみとなります
(2016年5月)

品番:ESSG-90139
仕様:Super Audio CDハイブリッド
定価:3,143円+税
POS:4907034 220892
レーベル:DG(ドイツ・グラモフォン)
音源提供:ユニバーサルミュージック合同会社
ジャンル:協奏曲

DSD MASTERING/
Super Audio CD層:2チャンネル・ステレオ[マルチなし]
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ使用

“Super Audio CD“と“DSD”は登録商標です。

Master Sound Works

アルゲリッチ充実の1960年代を締めくくる名演

クラウディオ・アラウ、ネルソン・フレイレ、ダニエル・バレンボイム、ブルーノ・レオルドロ・ゲルバーなど、南米出身の名ピアニストは数多いですが、その中でも最も奔放かつ情熱的な演奏で知られるのがマルタ・アルゲリッチ(1941.6.5ブエノスアイレス生まれ)でしょう。5歳から名教師スカラムッツァに学び、8歳でモーツァルトとベートーヴェンのピアノ協奏曲を弾いてデビュー。14歳の時ヨーロッパにわたり、グルダ、アスケナーゼ、ベネデッティ・ミケランジェリ、マガロフら名だたる名ピアニストに学んでいます。アルゲリッチの名がピアノ界にとどろいたのは1957年、16歳でブゾーニとジュネーヴの2つの国際コンクールで相次いで優勝を飾った時のこと。それを受けて1960年には名門ドイツ・グラモフォンからデビュー・アルバムを発表、さらに5年後の1965年、第7回ショパン国際ピアノ・コンクールでの優勝は、アルゲリッチの名と、美しい黒髪をなびかせた鍵盤の巫女を思わせる容姿とを一躍世界的なものにしたのでした。ショパン・コンクール優勝後は文字通り世界的な演奏活動を行なった時期で、ドイツ・グラモフォンへの録音も活発化し、1967年にはショパン・アルバムと、プロコフィエフ3番とラヴェルを組み合わせた最初のコンチェルト・アルバムの2枚を発表し、さらにその翌年、乗りに乗った1960年代の躍進と充実を締めくくるように録音されたのが、このショパンとリストのピアノ協奏曲第1番2曲を組み合わせたアルバムであったのです。

作品の理想的な再現

ショパンの第1番は、まさにアルゲリッチがショパン・コンクールの本選で弾いて栄冠を勝ち取った作品で、コンクールのライヴ盤もポーランドのMUZAレーベルからレコード化されるほどの完璧な出来でした。それから3年を経てセッションで収録された当盤の演奏は、セッションであることが信じられないほどのテンペラメントの起伏の激しさと推進力はそのままに、さらに強靭な造形力を獲得し、また若きショパンの心情に分け入るような繊細な色彩感、無限に羽ばたくかのような幻想性に溢れた名演に仕上がっています。リストの第1番でも、アルゲリッチは男勝りとも言える剛毅なタッチ、ロマンティックな詩情を交えて、この1楽章形式の怪作に盛り込まれた楽想を抉りに抉り抜いています。アルゲリッチは1990年代にEMIにこれら2曲を再録音しており、基本的な解釈は全く同じであり、1968年の時点で既にこれらの作品についての解釈が出来上がっていたことがわかります。

アバドの十全なサポート

アルゲリッチの奔放なソロにとって盤石のサポートとなっているのが、若きクラウディオ・アバドの指揮といえるでしょう。前年に録音されたアルゲリッチ初のコンチェルト・アルバムでもベルリン・フィルを指揮してその若獅子ぶりを存分に発揮していましたが、当盤では名門ロンドン交響楽団(この録音の10年後にアバドが音楽監督に就任するオーケストラ)と組んで、アルゲリッチを盛り立てています。ショパンもリストもソリストにスポットがあたりがちで指揮者にとっては見せ場の少ない曲ともいえますが、ここでの雄弁かつ緻密極まりないオーケストラ伴奏は、さすがアバドならではといえるでしょう。

ドイツ・グラモフォンらしいコンサート・パースペクティヴを実現した名録音

この録音で興味深いのは、同時発売のシェリング盤と全く同一会場での録音であるということでしょう。シェリング盤でのフィリップスの録音クルーが近めの音像でソロをクローズアップし、室内オーケストラの親密な響きを捉えていたのに対し、当盤では、この時期のドイツ・グラモフォンらしいやや距離と響き感のあるパースペクティヴで演奏の全体像が捉えられています。エンジニアはドイツ・グラモフォンのヴェテラン、ハインツ・ヴィルトハーゲン、プロデュースはアバドやポリーニの録音を一貫して手掛け、盟友として知られたライナー・ブロックです。今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまでのエソテリック企画同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、DAコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターに、入念に調整されたエソテリック・ブランドの最高級機材を投入、また同社のMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、貴重な音楽情報を余すところなくディスク化することができました。

『力強さと詩情をいっぱいにたたえた名演奏』

「いずれもアルゲリッチの肌によく合った作品だけあって、鮮やかなタッチで情感豊かに弾きあげているが、ことにリストは生命力に溢れた熱っぽい演奏で、力強さと同時に詩情をいっぱいにたたえた名演奏と言っていい。ショパンもこの曲の青春の香りをみなぎらせた、若々しい気分の演奏である。アバドの伴奏もこうしたアルゲリッチのソロによく合わせたもので、ことにリストの熱のこもったバックが見事だ。」

(志鳥栄八郎、『レコード芸術別冊・クラシック・レコード・ブックVOL.3協奏曲編』、1985年)

「アルゲリッチの強靭なタッチと、感情の起伏に機敏に反応する瞬発力を備えたテクニックが注目される。若きショパンの作風に合う、まさに若々しい魅力に溢れたピアノである。(・・・)アルゲリッチは作品の抒情性を歌いあげるだけでなく、骨太な表現も全面に出し、激しい気迫のこもった演奏を展開している。挑戦的ともいえる自由奔放な表現を随所に見せながら、天性の優れたバランス感覚を発揮して、演奏の形を美しく整え、流れを爽快にまとめている。(・・・)彼女に共感したアバドの指揮も情熱的である。」

(原明美、『ONTOMO MOOKクラシック名盤大全・協奏曲編』、1998年)

「まずリストが凄い。とにかくアルゲリッチが弾くと、作曲家としてのリストの才が完璧に、もしかするとそれ以上に光り輝く。驚くべき速度をもつ指は、力強さと優しさを併せ持ち、荒れ狂うように鍵盤を駆け抜けても正確無比、全体の構成は全く乱れない。その魅力は、たとえば、野生の豹の持つ美、精悍な動きにも似て、聴いているうちに何度となく白刃を越えたような、極度の興奮を覚える。(ショパンでの)ほとばしるような音楽は、挑戦的とさえいえる。しかもその形の美しさ、鋭さ、大きさは、これまたショパン再発見とも言うべき凄さ、火を持っている。」

(三善清達、『ONTOMO MOOKクラシック不滅の名盤800』、1997年)

「(リストにおける)アルゲリッチは抜群の手腕を発揮している。外面的な力技には息を呑むほどのすごさを発揮しているが、曲が秘める美しさに対しても過不足のない配慮がなされている。ピアニストとしての彼女のセンスの良さがよく出ている出来映えといえる。アバド指揮LSOの伴奏も充実している。」

(吉井亜彦、『ONTOMO MOOKクラシック不滅の名盤1000』、2007年)

収録曲
フレデリック・ショパン

ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11
1. 第1楽章:アレグロ・マエストーソ
2. 第2楽章:ロマンス(ラルゲット)
3. 第3楽章:ロンド(ヴィヴァーチェ)
フランツ・リスト
ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調 S.124
4. 第1楽章:アレグロ・マエストーソ
5. 第2楽章:クワジ・アダージョ〜アレグレット・ヴィヴァーチェ〜:クワジ・アレグロ〜アレグレット・ヴィヴァーチェ〜アレグロ・アニマート
6. 第3楽章:Aアレグロ・マルツィアーレ〜アレグロ・マルツィアーレ・アニマート
演奏
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ロンドン交響楽団
指揮: クラウディオ・アバド
[録音]

1968年2月9日〜12日、ロンドン、ウォルサムストウ・アッセンブリー・ホール

[初出]

139383(1968年)

[日本盤初出]

MG-2057 (1969年1月)

[オリジナル・レコーディング]
[エグゼクティヴ・プロデューサー]

カール・ファウスト

[レコーディング・プロデューサー]

ライナー・ブロック

[バランス・エンジニア]

ハインツ・ヴィルトハーゲン

[Super Audio CDプロデューサー]

大間知基彰(エソテリック株式会社)

[Super Audio CDリマスタリング・エンジニア]

杉本一家(ビクタークリエイティブメディア株式会社、マスタリングセンター)

[Super Audio CDオーサリング]

藤田厚夫(有限会社エフ)

[解説]

諸石幸生 小林利之

[企画/販売]

エソテリック株式会社

[企画/協力]

東京電化株式会社

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