Super Audio CD Transport
電源ユニットを別体とした、ESOTERIC 最上位トランスポート。
更なる高音質を追求したSEモデルが登場。
Super Audio CD Transport
特長
音の極地にいざなう、かつてなきトランスポート・メカニズム。
音の極地にいざなう、
かつてなきトランスポート・メカニズム。
「VRDS(Vibration-Free Rigid Disc-Clamping System)」は、ブランド設立以来、ESOTERICがこだわり続けてきたCD/スーパーオーディオCDトランスポート・メカニズムの基幹技術です。ディスクを同径のターンテーブルに確実にクランプして回転させ、ディスク自身の回転振動やメカニズムの不要振動を徹底して排除します。また、ターンテーブルでディスクの反りを矯正することで、光学ピックアップとディスクピット面の相対光軸精度を大幅に向上させ、サーボ電流を極小化。これらにより、ディスク読み取りエラーの大幅な減少と優れた音質を実現します。
「VRDS-ATLAS」は、VRDS史上最も静かで、エレガント。そして、その魔法の機構から生まれるのは、アルプスの源流のようにクリアなサウンドです。2003年にスーパーオーディオCD対応トランスポート・メカニズム「VRDS-NEO」が登場してから16年。すでに業界最高水準と評価されたNEOを更に高いレベルに導くことは、非常に大きなチャレンジでした。しかしながら、根幹から設計を見直し、類まれなる機構の完成度と高音質を誇る完全新規設計プラットフォームがついに完成したのです。
「ギリシャの神々のように逞しい鋼のメインフレーム。ATLASは、VRDSメカニズム史上最高の剛性と重量を誇ります。剛性と力強い音色を両立するSS400スティール製サイドパネル、ブリッジは大型化し、従来比127%(メカ単体6.6kg、ベース部含め13.5kg)の重量級コンストラクションを実現。音質に悪影響を及ぼすあらゆる振動を減衰させています。ターンテーブルは、音質に定評のあるジュラルミン素材を採用。スムーズな回転をつかさどるスピンドル軸受けには、スティールボールによる点接触のスラスト軸受けを採用。摩擦や回転ノイズを極限まで抑える設計としました。
システムから色彩感豊かに音楽を引き出す一方、自らは寡黙に徹するVRDS-ATLAS。背景の静けさこそが、音楽のビビッドな煌めきを引き立てるのです。VRDS 史上最も静かなその機構を実現する鍵となったのが、振動をより効率的に減衰させるメカニカル・アース技術です。メカニズムを幅が広く、背が低いワイド&ロープロファイル設計とすることで、コンストラクション全体を低重心化。同時にターンテーブルの駆動方式を見直し、モーターを従来のブリッジ最上部からターンテーブル下側に移動することで、振動が地面にアースされるまでの経路を大幅に短縮化。機械的ノイズを低減することに成功しました。
トレーの開閉機構にも、フラグシップモデルに相応しいラグジュアリーな質感を。トレーはくり抜きを最小限とすることで最も共振が少ない形状にデザインされ、遊びの少ないスムーズな開閉を誇ります。さらに特殊な振動吸収エラストマー樹脂で音楽再生時のトレーの共振を最小限に防ぎます。
強力な独立電源、ES-LINK5など、
細部までフラグシップ技術を結集。
強力な独立電源、ES-LINK5など、
細部までフラグシップ技術を結集。
ES-LINKは、HDMIケーブルを使って超広帯域デジタル伝送を行うESOTERIC独自のデジタルインターフェースです。「X」エディション以降は、バージョンが「5」となり、DAC側で受けられる信号は、更にワイドレンジに進化しました(最大:DSD22.5MHz、PCM768kHz/48bit)。HDMIの複線構造を生かし、「オーディオデータ」、「LRクロック」、「ビットクロック」それぞれの信号をフルバランス方式で伝送。通常のデジタル伝送と異なり、送り手側での信号変調と受け手側での復調のプロセスを必要とせず、DAC側のデジタル処理負荷を大幅に軽減することで、ピュアで理想的なデジタル伝送が可能になりました。
フラグシップモデル伝統の本体と電源部を分離した2シャーシ構成を採用。振動の原因となる電源部を別ユニット化することで、更に静粛なディスク読み取りと高音質を獲得しています。
電源ユニットには、合計で4 つの独立したトロイダル電源トランスを搭載。各回路(サーボ回路、ドライブメカ駆動回路、デジタル出力回路、クロック回路)へクリーンでパワフルな電源を供給します。
(写真は電源ユニット)
電源レギュレーターは、集積回路を使わないディスクリート構成で設計し、安定化のためのフィードバック量を最小限とする「ローフィードバックDCレギュレーター」をP1X SE/D1X SEともに採用。フィードバック量の低減で、瑞々しいエネルギー感と開放感溢れるサウンドを獲得しています。
P1X SE /D1X SEともに電源回路の随所にスーパーキャパシター「EDLC※」を搭載。システムで使用するEDLCはP1X SEが合計38本(合計容量1,400,000μF=1.4F)、D1X SEがペア合計50本(合計容量1,300,000μF =1.3F)。電源の容量を最大化することで、低域の解像度などに目覚ましい音質向上を遂げています。
※ EDLC (Electric Double-Layer Capacitor):主に電気自動車産業向けに次世代のパワーデバイスとして開発されたコンデンサーで、その驚異的な大容量が注目されている技術です。
デジタル再生の高音質化の最大の鍵はクロック回路にあるといっても過言ではありません。ESOTERICは従来、汎用モジュールとしてパッケージ化されていたクリスタル発振回路にフォーカスを絞り、フラグシップ・マスタークロック・ジェネレーターGrandioso G1X用に独自のマニュファクチュール・クロックモジュール「Master Sound Discrete Clock」を完成させました。G1X独自のディスクリート回路は、その優れた音楽表現力により、従来精度でのみ語られることの多かったクロックの世界に一石を投じ、高い評価を獲得しました。
このディスクリート回路の設計思想をデジタルプレーヤーの内蔵クロックに適用したのが、SEモデルで採用された「Master Sound Discrete Clock for Digital Player」です。大型の水晶発振子など、厳選したディスクリート部品を使った独自の回路設計により、汎用型のクロックでは実現できない、細部に至るまでESOTERICの思想を反映させた高音質を実現しています。また、外部マスタークロックジェネレーターGrandioso G1Xと接続し、内部回路をさらに高精度な10MHzクロックに同期させることで音質をアップグレードすることも可能です。
各ユニットのシャーシコンストラクションも特別の配慮を行い、剛性の高い重量級肉厚アルミパネル・エンクロージャーで振動のコントロールを徹底しています。各コンポーネントを固定するボトムシャーシは、複数枚の鋼板を使ったマルチレイヤー構造を採用。電源トランスとその他のコンポーネントをそれぞれ別のレイヤーに固定し、立体配置することで、各コンポーネントの相互干渉を防いでいます。
ESOTERIC独自のピンポイントフット(特許第4075477号、第3778108号)は、SEモデルではフット本体をボトムシャーシにねじ止めせず、設置時にシャーシの自重で支えられる新しい構造とすることで、面積の広いボトムシャーシにフットをねじ止めした場合に生じる応力の集中を避け、より開放的なサウンドを目指しました。
SEモデルで採用された新たなピンポイントフット
トップパネルをネジで締め付けないセミフローティング構造にすることで、伸びやかで開放感のあるサウンドを引き出します。
ESOTERICのアンプ機器も操作可能なコンパクトでシンプルなリモコンが付属。リモコンの両面に操作シーンごとに使うボタンを配置した機能的なデザイン。手に馴染みやすいスマートホンサイズのアルミニウム製ボディは、高度な金属加工により実現。手にする度に考え抜かれた操作性と職人技を実感できるデザインです。
付属両面リモコン RC-1333(表面 / 裏面)
表面 / 裏面